愛しい愛しいお姫様

 

 

王子の元に帰るその日まで、

 

 

どうかこの腕の中にいて

 

 

時が来れば、涙一つ見せずその腕の中に返してあげるから・・・

 

 

 

 

 

どうか

 

 

 

 

今だけは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ・・・んっ・・えいじっ・・・。」

室内に響く艶かしい嬌声。それに伴い結合部から漏れる淫らな粘着音。

聴覚まで犯される気がして、耳を塞ぎたくなる。

「不二・・・もっと声出してよ。どうせ誰もいないんだからさ。」

そう言いながら、英二は周助の唇を割って指を差し入れ、声をかみ殺すのを防ぐ。

「んぁ・・・っや・・・・ああっ!」

そして周助の一番弱い奥の一点を何度も突き上げる。

胸の飾りをねっとりと舐め上げ、円を描くように舌で強くこね回し、ちゅっと音をたてて吸い上げる。

「すごいじゃん、不二。触ってないのにこっち、弾けそうだよ。」

そう言って、硬く起ちあがった周助自身に手を伸ばす。

「ひ・・・あっ・・・。」

少し触れられただけなのに、限界の近い周助はビクンと過剰に反応してしまう。

「えいじ・・・お願・・・っもうダメ・・」

涙の滲む瞳で懇願する。

しかし、そう簡単に英二は周助が達するのを許しはしない。

「駄目だよ、不二。まだまだこれからでしょ?」

「ひ・・っあぁ・・!」

一度周助に埋め込んでいた自身をギリギリまで引き抜き、一気に奥まで貫く。

激しく抜き差しを繰り返し、限界を訴える周助自身を強弱をつけて上下に扱く。

そして周助が達する直前にその根元をキツく握り締め、それを妨害してしまう。

「あぁ・・・え・・いじ・・もう、いやぁ・・・」

何度もその行為を繰り返され、周助は、もはや快楽なのか、苦痛なのかわからない

この責め苦が永遠に終わらないのではないかという感覚に襲われ、

いっそ意識を手放してしまいたいと願う。

「そろそろ、出すよ?不二。」

そして、ようやく訪れる開放の時。

一瞬英二の腰のリズムが変化し、最奥を突き上げたその瞬間、白濁の液体を周助の中に吐き出す。

そして、少し遅れて周助もその精を解き放つ。

「ああ・・・んっ・・・」

疲労感と脱力感に襲われ、呼吸を荒げ、ベッドにうつ伏せになっている周助に、

英二は先ほどとは別人のように、目を細めて笑いかけ、優しく愛しそうに周助の髪を撫でながら、

額にそっと口付ける。

 

 

 

・・・いつからだろう、英二と体を重ねるようになったのは。

僕たちは、仲の良いクラスメイトで、部活も同じで、一緒にいる時間はとても長かった。

だけど、僕には手塚という恋人がいて・・・。

ほんの数ヶ月前まで僕たちがこうなるなんて想像もしていなかった。

少なくとも、僕は英二をそういう対象としてみていなかったから。

でも、手塚が九州に行って・・・。

会えない時間が増えて。

どうしようもなく寂しさがこみ上げて。

そんな時、英二はいつも傍にいてくれた。

ただ、優しく笑いかけてくれた。

そして・・・僕らは罪を犯した。

これが裏切りだと知りながら、それでも抑えられなかった。

そして、僕らはお互いに条件を出した。

僕は、

「手塚が帰ってくればこの関係を終わらせること。」

英二は、

「手塚が帰ってくるまでこの関係を続けること。」

だけど、この時の僕はまだ気づいていなかった。

英二の想いの深さと、その奥に潜む、もう一人の英二の存在に。

 

 

 

天井を見つめ、そんなことを考えていると、

そっと抱きしめられ、優しい口付けをされる。

英二の匂いが、鼻先をくすぐる。


とても心地よい感覚。

一瞬訪れる穏やかで安らぐ時間。

そのままうとうとと眠りについた。

 

 


どのぐらい時間がたったのだろう?

目を覚まし、枕もとの時計に目をやると、思ったよりも眠ってしまっていたようだ。

ふと、パソコンから新着メールの受信を知らせる音が鳴り響いた。

『手塚からだ・・・』

几帳面な手塚はいつもだいたい決まった時間にメールをくれる。

いつもならこのメールの前には何とか英二を帰すのに、今日はうっかり眠り込んでしまった。

手のひらにじんわりと汗が滲むのを感じながら、そっと英二のほうに視線を向ける。

眠っていてくれることを祈りながら・・・。

しかし、そこにはいつになく冷たい視線で自分を見つめる二つの瞳。

一瞬、ドクンと鼓動が高鳴る。

別に悪いことをしているわけでもないのに、何となく後ろめたさがこみ上げる。

「メール、見ないの?」

全てを見透かした顔で英二が問いかける。

「うん・・・後で・・・。」

何とか笑顔で取り繕うとするが、おそらくうまく笑えていないであろう自分に戸惑った。

「何で?・・・手塚からでしょ?」

「わかんないけど・・・。今はいいよ。」

「そう?じゃあ俺が変わりに見ちゃおっかなあ。」

「え・・・」

そう言ってシャツを羽織り、英二がパソコンのほうへ向かおうとすると、

慌てて周助はその腕を掴み、

「待って!人のメール勝手に読むなんてやめてよ!」

つい、声を荒げてしまう。

すると英二は僕を冷ややかに見下ろして、哂う。

「冗談だよ。・・・ほんと、不二って手塚のことになると普段の冷静さの欠片もなくなるから、
面白いよね。からかいがいあるってゆーか・・・」

言いかけて突然、片手で周助の首を掴み、ベッドに押し付ける。

「・・・っ!!英二!?」

絞められた首がギリギリと音を立てるように耳の奥に響き、

血液が一気に脳に向かって逆流するような感覚に襲われ目の前が霞む。

「ふ・・・くっ・・・う・・。」

苦しさに、掠れた声しか出ない。

わけがわからない恐怖で生理的に涙が滲む。

必死でもがいてみても、全く歯が立たず、耳元で、英二が囁く。

「何か、腹立つんだよね。・・・かわいすぎて、いじめ殺しちゃいそうになる。」

「や・・・!えい・・じ・・・苦し・・・」

自分の体の下で苦しむ周助をまるで感情のない目でじっと見つめ、英二は手を離した。

「・・・ッ・・・ゴホッ・・・ハァッ・・・」

呼吸を荒げ、大きく咳き込む周助などお構いなしに、

強引にうつ伏せにして腰を持ち上げ、周助の蕾に自身をあてがう。

「力、抜けよ。」

ゾクリと背中を冷たいものが駆け抜けるような感覚に襲われた。

一瞬体を強張らせ、抵抗しようとするが、もう遅かった。

一気に奥まで貫かれ、悲鳴が漏れる。

「ひゃあぁ!あ・・・やぁあ・・・・っ」

身を引き裂かれるような激痛が襲う。

「えいじ・・何で ・・やめ・・・て・・たッ・痛・・」

首を絞められた直後に悲鳴を上げることで、酸欠状態になり、

体に力は入らない。ただ、されるがままだった。

しかし、激しく抜き差しを繰り返すうち、先ほどまで英二を受け入れていたそこは

すぐに苦痛以外の感覚も見つけ出し、じんわりと蜜をこぼし始める。

それが潤滑剤になって英二の動きを助ける。

 

そして・・・

 

「あ・・・っん・・英二・・・」

周助の口から甘い声が漏れると、

英二は少し驚いた顔をして、そして嘲笑う。

「・・・呆れたなあ。不二はこんなんでも感じちゃうんだ?
いじめるつもりが逆効果だったかな。ホント淫乱だね・・・。」

「ん・・・っ違・・・っ!」

否定の言葉を発しようとしても実際、こんな抱き方をされているのに

それでも快感を見出してしまう自分はどこかおかしいのではないかと、

羞恥と不安感に襲われる。

「違わないでしょ?痛いほうが気持ちいいんでしょ。」

言いながら先端に軽く爪を立てられ、ビクンと体を震わせる。

「ひゃ・・・っ痛・・・!」

そして、一瞬英二の動きが止まったかと思うと突然、

英二は周助に埋め込んでいた自身を引き抜く。

内壁を圧迫する感覚からの急な開放に戸惑う周助の髪を掴んで、

「口でしろよ。」

冷たく言い放つ。


逆らうことが出来ないのはわかっている。

先ほどまで自分に埋め込まれていた英二自身を口に含み、必死に刺激を与える。

「もっと・・・奥までちゃんと咥えろよ。」

言葉と共に頭を押さえつけられ、喉元に届くほど深く英二を咥え込まされる。

「う・・・っん・・・。」

苦しさとこみ上げる吐き気に涙を浮かべ、必死にイかせようと努力する。

丹念に舌を絡め、強弱を付けて舐めあげる。

手で根元を上下に扱き、英二の形に添って舌先を這わせ、

強く吸い上げると、それが一瞬ビクンと跳ね上がり、

周助の口内にどろりとした感触と、かすかな苦味が広がる。

吐き出すことはもちろん許されない。

一気にそれを飲み込み、口から零れ落ちる精液を拭いながら、呼吸を整える。

しかし、周助自身は未だ解放されていない。

おずおずと訴えるような目で見つめ言葉を発する。

「えいじ・・・」

「ん?何?」

わかっているくせにわざと聞き返す。

そしてニヤリと笑い、

「イキたいんだったらさ、自分でして見せてよ。」

「え・・・?」

英二の言葉に周助は耳を疑う。


自慰行為・・・をしろというのだろうか。


「やだよ・・・何で・・・」

「イキたいんでしょ?俺は別にかまわないよ?このままやめても。」

「・・・。」

今更ここでやめるわけにはいかない。

張り詰めた周助自身は熱を持ち、解放しない限りそう簡単に収まりのつく状態ではなかった。

覚悟を決めゆっくり恐る恐る自身に手を伸ばし、上下に扱き始める。

すでに限界を迎えていたそこは、先走りの蜜を溢れさせている。

ふと顔を上げると、楽しそうに自分を見つめる英二と視線がぶつかった。

瞬間、羞恥心で消えてしまいたくなった。

目をつぶり、ただその行為に集中しようとした。

「ん・・・あ・・えいじ・・・。」

もはや限界まで昇りつめ、後一歩で達するという時に、

腕を掴まれ、その動きを止められてしまう。

「駄目だよ、不二。勝手にイっちゃ。・・・怒るよ?」

言いながら笑う英二の瞳に静かな怒りが見え、周助は怯える。

「・・・っごめ・・・でも・・・もう・・・。」

潤んだ瞳で英二を見つめ懇願する。

「・・・お仕置きだね。」

そう言うと、英二は鞄の中から何か丸い入れ物を取り出し、蓋を開けている。

「・・・?」

よく見るとそれは、メンソレータムのクリーム。

「英二・・・?何して・・・」

周助が聞く前に、英二はそれを張り詰めた周助自身に塗りつける。

「・・・ ちょっ!英二!痛い・・・!しみるってば・・・やだっ!」

独特のスースーとした感覚が、熱くなった自身にまとわりつき、何とも言えない疼きが襲う。

「ほら、ここだけ涼しくて気持ちいいでしょ?」

悪戯に笑い、息を吹きかけられる。

冷たさと、先端がピリピリと痛む感覚。

「これ塗るとなかなかイけないんだって。ホントかなぁ?不二・・・。」

「や・・・英二・・・やめて・・・。」

そして、上下に激しく扱かれる。

しかし、とっくに限界を超えているはずのそこは、ただ疼きを訴えるだけで、

達することは出来ない。

「あぁ・・・!っや・・・いやぁ・・!」

「もっと・・・いい声で鳴いて。もっと聞かせてよ、不二。」

終わらない、中途半端な快楽に、声が枯れるまで泣き叫び、

そしてようやく開放された瞬間、頭が真っ白になり、そのまま意識を手放した。

 

・・・そして長い一日が終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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